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僕はあのような長文(6月15日の書き込み)を書く場合、チョコレートを食べながら・・・クッキーを食べながら・・・砂糖入りのコーヒーを飲みながら(時にはココアの場合も)などなど、つい糖分に頼りがちなのですが、決して追悼文のつもりはありませんでした。
辻永さんがあの世に旅立ってしまったら僕としても困りますし、今までの辻永さんの功績に対して、あのタイトルの通り「感謝とねぎらい」として僕の素直な気持ちを書かせていただいただけなのですが・・・結果的に辻永さんが慌てて「必死な照れ隠しと謙遜」、「引退ではありません宣言」をする事となってしまい、申し訳なく思っています。
辻永さんが個人の感覚と断ったうえで述べていた、「皮革工芸の地位は、他の工芸と比べて高いとは言いがたいものがあったと思っております。」というのは、僕も同じく個人の感覚とお断りした上で、全く同感なのです。僕の知人の作家さんも同じ事をおっしゃっていました。
その要因には僕なりに様々なモノが思い当たり、その中には納得のいくモノ、腑に落ちないモノなど色々ですが、一般的に認識されている「レザークラフト」というジャンルに限って言えば、それが手芸として日本で普及した事が大きな要因だと思っています。
間口を広げるため=普及するために「手軽に楽しめる」が最優先され、装飾性と見た目の豪華さに重きを置き、質(特に仕立て)は二の次、という歴史が長かったのだと思います。
日本で伝統の袋モノなどと違い、アメリカ産のレザークラフトは日本では歴史が浅いモノですから、これまた日本で伝統の華道や茶道と違った形の習い事、お稽古事となったというのもあると思います。
そのような状況に違和感を覚えた辻永さんのような人や、僕のように物足りなさを感じた人が増え、また、手芸ではない職人寄りの技術を習得した人が表に出てくるようになり(書籍やハイレベルな教室など)、つまりマーケットが成熟して、現状のようなレザークラフト界になったのではないかと思っています。ネットの出現で情報が充実した、というのもありますね。
あれ?僕は偉そうに何を書いているのでしょうね???
論点が完全にズレちゃいまして・・・う~ん、どうしましょう???
もう開き直ってこのまま突っ走りますが・・・でも、自分がレザークラフトに取り組みたいと思った当時、レザークラフトというモノがどういう形であれすでに普及していて、しかも入口の敷居が低かったお陰でスタートラインに立てた、という意味で、手芸的なレザークラフト、お稽古産業のレザークラフトというものに僕は感謝しているのであります。
そして、レザークラフトは子供からお年寄りまで、男女関係無く楽しめる数少ない手仕事だと思いますし、手軽なレザークラフトの需要があるもの事実で、クラフト人口をより増やすという意味でも、やはりこの先もずっと必要なものだと思います。
(最近、「手軽」をテーマにしたと思われるキット物や教本が増えていますが、このような背景があるからだと思います。)
その一方で、マーケット全体の質を底上げしたい=他の工芸のように、レザークラフトの地位も高めたい、という気持ちがあるのも事実で、だからこそ辻永さんのブログは絶賛に値すると思いますし、手間と時間がかかってもいいからしっかりした革仕事をしたいというクラフターや、そういう人を対象にした教室がが増えているのも嬉しいわけです。
今後、辻永さんの書き込みの中で述べられていたような、道具に関する内容の濃い書籍も出現するのではないか、と期待もしています。
つまり、需要に応じて色々なレザークラフトがあって良い!という事でしょうか?
おお!我ながらなんとも無責任かつ投げやりなまとめ方ではありませんか!
さて、辻永さんの書き込みに応じる形で書き始めたのですが、完全に論点がズレてしまい、僕の一方的な意見を述べるだけの書き込みとなってしまいました事をお詫びします。
それにしても我ながら何様のつもりなんでしょうね・・・きっとまたファンを減らしたな・・・と言うよりは、きっとまた敵を増やしたな・・・。
(僕こそ小心者だし、しかも寂しがり屋だから敵が増えるのは困るんですけどね~。)
では最後に、あれは決して追悼文ではありませんと再び釘をさし、辻永さんの今後のますますのご活躍を期待しています!と軽くプレッシャーをかけた上で・・・突然の結びとさせていただきます。
P.S
「最近ココに画像の投稿が全然ないな」と、ふと気付きましたので、全く関係ありませんが取ってつけたようにカービング写真を投稿します。
シェリダンスタイルがレザーカービングの代名詞のようになってしまっていますが、シェリダンスタイルでないカービングも(あまりに不慣れで不満な出来ではありますが)楽しいモノです。
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