Meitetsu Short Story Vol3
名鉄に関するちょっとした物語を随時紹介させていただく掲示板です。ストーリーやいろいろな情報を入れていただけるとうれしいです。
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それぞれの旅立ち
投稿者:
中京
投稿日:2006年 5月24日(水)21時04分31秒
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昼下がりの舞木検車場。
ここには、激務で疲れ、検査を受けている車両や、休んでいる車両がいます。
「ふ〜極楽極楽。いい休養だ」と言っている1200系、また「やだよ〜検査なんて」とごねているまだよちよち歩きの3150系など。
その片隅に、既に役目を終えてゆっくり眠っている「いもむし」3401Fがいます。
惜しまれつつ運用からはずれ、長いことずっと留め置かれていましたが、ついにこの日、3401、2401がばらばらになり、3401は
後世へ「いもむし伝説」を伝えるため保存され、2401は残念ながら、名電築港で解体されることになってしまいました。
70年近く頑張ってきた2両も、ついに、お別れの時が来ました。
今日はずっと2両を見てくれていたAさんが、お別れに来ています。
「とうとうお別れなんだなあ・・・・」
つぶやくAさんの横に、もう物言わぬ3401Fが横たわっています。
「ずっと2両で、本当に頑張ってきたんだもんなあ。できれば2両とも保存したかったなあ。。。。」
涙ぐむAさん。しかし、今の車両保存事情は厳しいようです。
「2401君、本当にありがとう。後輩達を見守ってくれよ。。。」
ポンと2401をたたいて、Aさんは2401を見つめていました。
検査場には今やセントレア特急で活躍する2201Fがやってきました。
2201F:「あ、いもむしさん、離れ離れになってる・・・・」
Aさん:「やあ、2201君。今日、2両はお別れなんだ」
2201F:「え〜???どうなっちゃうんですか?保存ですか?」
Aさん:「3401君はね。でも2401君は築港で解体なんだよ」
2201F:「そんな・・・・・(涙)2401さん、本当にお疲れ様でした。2401さんの番号は、僕がしっかり受け継いでいます。
2401さんに恥じないよう、頑張りますので、見守っていてくださいね」
Aさん:「そうだね。君は2401といい、「なまず」君の2351といい、立派な番号を受け継いでるんだもんね。これからも頑張れよ」
2201F:「(涙をふいて)はい、頑張ります」
その時でした。何やら声が聞こえました。
2201F:「誰の声だろう・・・」
3401F:「Aさん、2201君、わしですよ。3401ですよ」
Aさん:「え?3401君?どこにいるの?」
3401F:「天国からですよ。こっちはみんなで楽しくやってますよ。仲間も増えて」
Aさん:「悲しいけど、空港線できて、そっちの仲間が増えちゃったねえ」
3401F:「でも5500君は「もう十分働きました」って満足してたし、最初は無念そうな顔していた8800君も、「後輩達が頑張ってるから、もう安心して
こっちですごしますよ」なんて言ってますよ」
2201F:「3401さん、2201です。初めてお目にかかります」
3401F:「やあ、初めましてだね。君や2000君の大活躍は聞いてるよ。」
2201F:「いえ、僕なんてまだまだです。立派な番号を汚さないよう毎日精一杯で・・・・」
3401F:「君は不安に思うことなんてないよ。わしの編成の2401や、2351って立派な番号受け継いで、本当に頑張ってるよ。それに、君は現役の仲間や
天国からも先輩達が見守ってるから、安心して働くんじゃよ」
2201F :「分かりました。頑張ります」
3401F:「Aさん、そりゃ70年近く連れ添ってきたから、離れ離れになるのはわしも寂しいです。でも、3401の方が、わしのことを伝えてくれるんなら、
それで満足ですよ」
Aさん:「そうかもしれないね。僕も3401君をこれからも大切にするよ」
3401F:「わかりました。じゃあこれで、わしはまた眠りにつきますね」
Aさんと2201Fはもう1度、3401Fの方を見ました。
何事もなかったように3401Fは眠っています。
Aさん:「今のは本当に「いもむし」君の声だよ」
2201F:「はい、僕もはっきり聞きました・・・・・」
翌日、2401はデキに引かれて旅立っていきました。
当日は涙雨がしとしと降っていました。
雨にうたれ、少し元気そうな木々や草の中、寂しそうに2401はたたずみ、その時を待っていました・・・・・
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