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ブラウンの「聖書の中の『らい』」(p.29)にミスが有ります。どこがおかしいか探してみてください、明々白々なミスが見付かります。
「ヨーロッパにおける最初のらいの記録は、原文は失われたので後代の引用によって知られています。アレクサンドリアの医師エラシストラトス(Erasistoratos,B.C.300〜250)の弟子ストラトン(Straton)の記録を、エペソのルフス(Ruphus,98ー117)が引用しています。」
実は下にも書いたように中世ヨーロッパの歴史を纏めようと、取り敢えず賦活剤として長年目を通さずにいた「Medieval leprosy reconsider」を読んでみました。標題通り中世のらいを再考していて、多くの学者が誤謬を犯しているのではないかというかなり挑戦的な小論文で、そう言う意味では啓発的であり面白くもあるのですが、この中の一文が気になりました。
「Sheldon Watts、Guenter Risse、Saul Brody各氏はギリシャの医師アレタイオスがleprosyを正確に記述した最初の人であるとしている(参考)」
この表のヨーロッパのところをご覧ください。B.C.3世紀に「ストラトンが「象皮病」として最初の正確な記述」、150年頃に「アレタイオスが(ヨーロッパで最初の)正確な記述」と記入しています。そしてそれぞれの「注」に両論併記と断っています。
これを思い出してブラウンの「聖書の中の『らい』」をもう一度よく読んでみたのです。そして当時はよく調べなかった「エラシストラトス、ストラトン、ルフス」を丹念に調べてみました。先ず変なのはお気付きの通りルフスの生年・没年です。98年から117年では19歳で死ななければなりません。そこであれこれ検索を重ねて辿り着いたのが「Rufus of Ephesus」。なるほど「エペソのルフス」でした。
ここの「Life」のところになんと有りました。「he lived in the time of Trajan(第13代ローマ皇帝・トラヤヌス) (98-117), which is probably correct」。98-117というのはトラヤヌスの在位期間だったのです。ブラウン氏、それを何か早とちりなさったのでしょうか、お陰で私は3時間ほど回り道を喰わされたというわけでした・・・(^^;)
ティーグラウンドに立つローマ皇帝トラヤヌス。グリップから先が折れています。ボールはしっかりお持ちですが・・・^^
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